居抜き物件を内見する際のポイントと注意点
飲食店用の内装や設備などの造作をそのまま譲りうけ初期費用を抑えて開店する事が魅力の「居抜き物件」居抜き物件を押さえる前には必ず「内見」をする必要があります。居抜き物件を内見する際のポイントと注意点を見てみましょう。
居抜き物件を内見する理由
内見とは「内部見学」を略した不動産用語です。不動産を借りる場合は内見をするのが常識ですが、居抜き物件の場合も同じです。ネットの画面上や、書類の上だけに記された条件だけでは、実際に使う予定の厨房機器や空調、内装などは分かりません。居抜き物件を見つけたら必ず内見をしましょう。
居抜き物件を内見する際のポイントと注意点
居抜き物件を内見するにはいくつかのポイントがあります。
リース備品のチェック
居抜き物件では造作譲渡として店舗の設備を譲りうけているはずなのですが、意外と見落としている点で「リース備品」が存在します。
リース備品は造作譲渡には含まれず、前店舗の閉店と同時にリース会社が回収してしまいます。
アテにしていた備品が回収されてしまい、再度借り直すと痛い出費にもなりかねません。
また手続きなどによりオープンが遅れる可能性もあります。内見時にリース備品の有無は必ず確認しましょう。
電気配線・排水管のチェック
電気配線や排水管が飲食店仕様とは言っても、そのどちらも長期使用による劣化は避けられません。漏水・漏電が発生すると、建物全体に被害が及ぶケースも考えられます。大家さんやオーナーと損害賠償問題にも発展する恐れがあるので、内見する際は配管業の人など第三者も同行してもらうと事前に見極める事が可能です。
これからオープンする店の安全のためにも必ず実施してください。
水道・ガス・電気の許容は十分か
オープンする店舗の業態によっては水道・ガス・電気の使用量が大きく異なります。居抜き物件の前オーナーが同業者なら良いのですが、例えば、喫茶店とラーメン屋と焼き肉店だったら水道代とガス代が全く違います。
これらの許容が足りないと、結果的にガスや電気の工事をするはめになり、スケルトンの費用と同じぐらいの金額がかかってしまう事もあるのです。内見する時は電気・ガス・水道メーターも忘れずにチェックしましょう。
中には店舗の内外装、区画の工事を適法で行っていない物件も存在します。
自分の店をオープンしてから指摘された場合、責任は前オーナーではなく現オーナーに課せられます。改めて改修工事をしなければならない事態を避ける為にも内外装に違法性はないかのチェックも行うようにしましょう。